2026年11月04日

Web運用のヒント

AIで比較される時代、あなたの会社は候補に残れますか

AIで比較される時代、あなたの会社は候補に残れますか

AI(ChatGPTやAI検索)で候補を比較・絞り込みしてから問い合わせる買い手が、BtoBでも増えています。選ばれる会社になる鍵は、「何をやっているか・いくらか・どこの誰か」を、AIと人の両方が一目で読み取れる形で明記すること。特別なファイルや小細工は要りません。これはGoogleの公式見解とも一致します。

何が起きたか:買い手はAIで比較・絞り込みしてから接触する

Webマーケティングメディア「ferret」が2026年9月15日に公開した「AIで比較される時代、買い手は何を見て選ぶ?|2026年・BtoB購買行動調査」は、BtoBの買い手が、ChatGPTなどの生成AIやAI検索を使って製品・サービスを比較し、候補を絞り込んでから問い合わせる——という行動の広がりを取り上げています。

出典はこちらです(具体的な割合や順位などの調査数値は一次ソースに掲載されています。数字は必ず原典でご確認ください):AIで比較される時代、買い手は何を見て選ぶ?|2026年・BtoB購買行動調査(ferret・2026年9月15日)

言い換えると、今までは「検索してヒットしたサイトを、買い手が自分で何社も見比べていた」のが、「AIが複数社の情報を横断して要約・比較し、「候補リスト」を作ってから人が動く」流れに変わりつつある、ということです。

この変化は、抽象論ではありません。当社(AliveCast)のコーポレートサイトでも近い現象を実測しています。2026年8月10日時点の集計で、サイト全体の検索クリックは90日・前年比で 5,186→1,362(-74%)まで落ちました。ところが同じ期間、問い合わせにつながる「商用導線」のクリックは 467→424 とほぼ横ばい。減少の97.5%は、用語解説などの情報記事が占めていました。理由は明快で、こうした「〜とは」「〜の費用は」といった疑問に、GoogleのAI Overview(検索結果上部のAI要約)が先に答えてしまうからです。AIが答えを持っていくと、クリックは減る。これは自社サイトで起きた事実です。

なぜ自社サイトに影響するのか:AliveCastの見解

AIが比較役になる時代に自社サイトが問われるのは、「AIが読み取れる形で情報を出しているか」です。AIの比較テーブルに載らない情報は、買い手にとって「存在しない」のと同じになります。

ここが単なるニュース転載との違いです。当社が制作・運用の現場で見てきた要点を、正直に3つ挙げます。

第一に、AIは「結論」と「事実」を探しています。「私たちは真心を込めて…」という情緒的な自己紹介より、「福岡でECサイトを制作している」「対応エリアは九州+山口」「制作費は◯◯円から」といった、主語・述語のはっきりした一文のほうがはるかに拾われやすい。人間の担当者が読んでも同じで、要は「早く要点が分かるページ」が強いということです。

第二に、書いていないことは推測してもらえません。価格帯・対応範囲・実績・所在地・得意分野を書いていなければ、AIはそれを「不明」として扱い、他社の候補を優先します。逆に、事実を明記している会社は、AIにも人にも比較しやすく、候補に残ります。

第三に、これは当社の実感ですが、「派手なテクニック」より「地味な明記」のほうが効きます。後述するとおり、Googleは「AIに載るための特別な最適化は不要」と明言しています。飛び道具を探すより、既に持っている情報(サービス・価格・実績・会社概要)を、読み取れる形に整えるほうが確実です。

選ばれる情報の出し方:AIと人に「結論から」渡す

やることは、情報を「結論先出し」で並べ直すことです。難しい技術は要りません。

ページやセクションの冒頭に、40〜60語(全角80〜120字)程度の「答え」を置きます。たとえば会社紹介ページなら、こう書き出します(そのまま雛形として使えます):

株式会社AliveCastは、福岡市を拠点にホームページ制作・ECサイト構築・
AEO(AI検索)対策を行う制作会社です。対応エリアは九州+山口。
BtoB・BtoCどちらの制作実績もあり、初回相談は無料で承ります。

このように「誰が・どこで・何を・いくらで・誰向けに」やっているかを、最初の数行で言い切ります。続く本文で詳しく説明するのは構いませんが、冒頭で答えを出しておくのがポイントです。AIはここを優先的に引用し、人も一目で判断できます。

あわせて、価格・対応範囲・強みは、文章で流さず箇条書きや表にします。AIは表形式の情報を比較データとして抜き出しやすく、人も見やすい。「制作費:◯◯円〜/納期:◯週間〜/対応:ECサイト・採用サイト」のように、事実を分解して並べてください。

あなたのホームページで今日やること(チェックリスト)

発注側の担当者が、自分のサイトで確認できる粒度に落とし込みます。上から順に見てください。

  1. トップと主要ページの冒頭に「答え」があるか:スクロールせずに、何の会社で・どこで・何ができるかが分かるか。分からなければ冒頭に2〜3行の要約を足す。
  2. 価格帯・対応範囲・実績を明記しているか:「お問い合わせください」だけで数字が無いページは、AIにも人にも比較されにくい。分かる範囲で構わないので事実を書く。
  3. 会社名・所在地・サービス名が正式表記で入っているか:AIは「株式会社◯◯」「福岡市」といった固有名詞(エンティティ)を手がかりに会社を認識します。略称だけで済ませない。
  4. AI検索のクローラーを誤ってブロックしていないか:これが見落とされがちです。自社サイトの あなたのドメイン/robots.txt(例:alivecast.co.jp/robots.txt)をブラウザで開き、下記のようなbotが Disallow: /(=全拒否)になっていないか確認します。
# AI検索の巡回を許可する例(robots.txt)
User-agent: OAI-SearchBot     # ChatGPTの検索
Allow: /

User-agent: PerplexityBot     # Perplexityの検索
Allow: /

User-agent: Claude-SearchBot  # Claudeの検索
Allow: /

もし検索用botを拒否していると、そのAIの回答にサイトが出てこなくなります(OpenAIは「オプトアウトしたサイトはChatGPTの検索回答に表示されません」と明記)。robots.txtは制作会社が管理していることが多いので、判断に迷う場合は触らず、担当会社に「AI検索のbotを拒否していないか」を確認してください。

  1. 情報を古いまま放置していないか:料金・実績・サービス内容が現状と合っているか。鮮度は人にもAIにも効きます。

AIに「特別な小細工」は不要 — Google公式が言っていること

ここは、営業トークに惑わされないために正直に書きます。「AIに載せるための特別な設定」を有料で勧めてくる話がありますが、Googleは公式ドキュメントで次のように明言しています。

> 「AIによる概要やAIモードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もありません。」(Google検索セントラル「AI機能とサイト」2025年12月31日更新)

> 「LLMS.txtファイル(または同様のファイル)を…Google検索ではそれらは無視されるため、サイトのGoogle検索での表示やランキングに影響することはありません。」(Google「AI最適化ガイド」2026年7月14日更新)

つまり、「AI専用のファイル(llms.txt など)を置けばAIに載る」という施策は、少なくともGoogleに対しては効果がありません。当社もこれを踏まえ、llms.txt の設置をSEO/AEOの成果施策としては扱っていません。Googleが「やってほしい」と言っているのは、①検索エンジンがクロール・インデックスできること、②独自性のある役に立つコンテンツを書くこと、③意味の伝わるHTMLと良いページ体験、という当たり前の3点です。

正直に言えること・言えないこと(限界と変動)

この分野は、断言できないことが多くあります。それも含めて共有します。

AIの回答は日によって変わります。同じ質問でも、昨日は自社が出て今日は出ない、ということが普通に起こります。ですから「AIに必ず載ります」「◯位に表示されます」と保証することは、当社にはできません。

また、ChatGPT・Perplexity・ClaudeといったGoogle以外のAIが、何を根拠に引用先を選んでいるかは、各社とも公式に明かしていません(2026年8月時点で当社が一次確認)。「Googleが無視するだけで他のAIには効く」という説も流れていますが、それを裏づける公式資料は見つかっていません。分からないことは「分からない」と書くのが誠実だと考えています。

できるのは、AIにも人にも読み取れる形で事実を明記し、クロールを妨げず、内容を新しく保つこと。派手さはありませんが、これが再現性のある土台です。


自社サイトが「AIに比較されて選ばれる状態」になっているか、robots.txtの確認や情報の整理を含めて点検したい方は、お気軽にご相談ください。福岡の制作会社として、AI検索も見据えたサイトづくりをお手伝いします。お問い合わせはこちら

よくある質問

AIで比較される時代とは?
買い手がChatGPTなどの生成AIやAI検索を使い、複数社を横断的に比較・絞り込みしてから問い合わせる購買行動が広がっている状況を指します。AIが読み取れる形で情報を出していない会社は、候補リストに載りにくくなります。
AI検索に載るのに特別なファイル(llms.txt等)は必要ですか?
少なくともGoogleに対しては不要です。Googleは公式に「llms.txtは検索で無視される」「特別な最適化は不要」と明言しています。必要なのは、クロール可能なこと、独自性のある役立つ内容、意味の伝わるHTMLです。
robots.txtでAIのbotを拒否するとどうなりますか?
検索用のbot(OAI-SearchBotなど)を拒否すると、そのAIの回答にサイトが表示されなくなります。OpenAIも「オプトアウトしたサイトはChatGPTの検索回答に表示されない」と明記しています。意図せず拒否していないか、robots.txtの確認をおすすめします。
何から手をつければいいですか?
まずトップページ冒頭に「誰が・どこで・何を・いくらで」やっているかの2〜3行の要約を置くこと、価格帯や実績を事実として明記すること、robots.txtでAI検索botを拒否していないか確認することの3つです。特別な技術は要りません。

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