採用ブログ 中途採用で輝くための鍵: ITベンチャー企業でのカルテットシンキングの実践
2023年12月01日
中途採用で輝くための鍵: ITベンチャー企業でのカルテットシンキングの実践
ITベンチャー企業に中途採用で入社するということは、新しい環境に飛び込むということです。そこでは、様々な課題やチャンスが待っています。しかし、それらに対応するためには、単に専門知識や経験を持っているだけでは不十分です。
新たな思考スキルが重要性を増すのです。思考スキルとは、自分の頭で考える能力のことです。思考スキルが高い人は、論理的に分析し、創造的に解決し、柔軟に適応し、効率的に仕事ができます。思考スキルが低い人は、既存の枠組みにとらわれ、固定観念に支配され、変化に対応できない人なのです。
ITベンチャー企業においては、思考スキルが高い人が求められます。なぜなら、ITベンチャー企業は、常に変化する市場に対応し、イノベーションを生み出し、競争力を維持する必要があるからです。思考スキルが高い人は、ITベンチャー企業で活躍し、成長し、輝くことができます。では、思考スキルを高めるにはどうすればいいのでしょうか? その答えは、カルテットシンキングです。
思考スキルをあげるカルテットシンキングとは?
カルテットシンキングとは、複雑な問題解決や効果的な意思決定に必要な4種類の思考法を組み合わせた思考概念です。具体的には、ロジカルシンキング、ラテラルシンキング、クリティカルシンキング、システムシンキングの4つの思考法を適宜使っていくということになるのです。4つを使うことで、思考の質は上がるとともに、仕事のやり直しが減ることで結果的に納期を短くすることが可能です。カルテットシンキングを身につけることで、あなたはITベンチャー企業で輝くための鍵を手に入れることができるのです。では、カルテットシンキングの構成要素である4つの思考法について詳しく見ていきましょう。
まずは、各思考の使う場面が各々異なります。各思考法の特徴を表にまとめると以下のようになります。
項目 | 定義 | 目的 | 方法 | 応用例 |
---|---|---|---|---|
ロジカルシンキング(Logical Thinking) |
論理的なプロセスを通じて情報を解析し、結論を導き出すスキル。? |
事実を明確にし、正確な結論を得る。? |
データと事実に基づいて推論する。 |
科学的研究、数学的解析、プログラミング。? |
クリティカルシンキング (Critical Thinking) |
独立して思考し、情報を客観的に評価するスキル。? |
良い判断を下し、正しい決断をする。 |
論理と証拠に基づいて情報を分析し評価する。? |
論文のレビュー、ディベート、意思決定。 |
ラテラルシンキング (Lateral Thinking) |
非伝統的なアプローチを使用して問題を解決するスキル。? |
新しい視点や解決策を見つける。? |
新しいアイデアを生み出し、既存の枠を超えて考える。? |
広告、マーケティング、新製品開発。 |
システムシンキング (System Thinking) |
複雑なシステム全体を理解し、問題の原因と解決策を見つけるスキル。 |
システム全体の動きを理解し、効果的な解決策を導き出す。? |
フィードバックループや相互依存関係を考慮する。? |
企業戦略、製品開発、持続可能な解決策の設計。 |
ロジカルシンキング (Logical Thinking) |
?
論理的なプロセスを通じて情報を解析し、結論を導き出すスキル。? |
?
事実を明確にし、正確な結論を得る。? |
?
データと事実に基づいて推論する。? |
?
科学的研究、数学的解析、プログラミング。? |
クリティカルシンキング (Critical Thinking) |
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独立して思考し、情報を客観的に評価するスキル。? |
?
良い判断を下し、正しい決断をする。 |
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論理と証拠に基づいて情報を分析し評価する。? |
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論文のレビュー、ディベート、意思決定。 |
ラテラルシンキング (Lateral Thinking) |
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非伝統的なアプローチを使用して問題を解決するスキル。? |
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新しい視点や解決策を見つける。? |
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新しいアイデアを生み出し、既存の枠を超えて考える。? |
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広告、マーケティング、新製品開発。 |
システムシンキング (System Thinking) |
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複雑なシステム全体を理解し、問題の原因と解決策を見つけるスキル。 |
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システム全体の動きを理解し、効果的な解決策を導き出す。? |
?
フィードバックループや相互依存関係を考慮する。? |
?
企業戦略、製品開発、持続可能な解決策の設計。 |
それでは、各思考法について、特徴、ITベンチャー企業にどのように役に立つのか、そしてどうしたら、その思考スキルが鍛えられるのかを、思考(シンキング)別に説明していきます。
ロジカルシンキング: 論理と根拠に基づく意思決定
ロジカルシンキングとは、論理的な思考プロセスを用いて、事実やデータに基づいて意思決定や問題解決を行う思考法です。ロジカルシンキングでは、目的や目標を明確にし、仮説や前提を立て、推論や演繹を行い、結論や解答を導き出します。
まずは、これができないと、コミュニケーション、資料作成等にも影響がでます。例えば、意見を社内で言うときに全てが思い付きや感情で発言するようなことがあってはいけません。しっかりマスターをしていきましょう。
特徴
ロジカルシンキングの特徴は、以下のようにまとめられます。
- 客観的:自分の感情や偏見に左右されず、事実やデータに基づいて判断します。
- 系統的:複雑な問題を分析し、原因と結果の関係を把握し、優先順位を決めます。
- 明確:論点や要素を明確に定義し、論理的な構造や流れを作ります。
- 正確:根拠や証拠を検証し、論理的な誤りや矛盾を排除します。
ITベンチャー企業においては、ロジカルシンキングは不可欠な思考法となります。なぜなら、ITベンチャー企業は、常に新しい技術やサービスを開発し、市場に提供する必要があるからなのです。
そのためには、論理と根拠に基づいて、効果的な戦略や計画を立て、正確な分析や評価を行い、最適な解決策や改善策を見つける必要があります。
ITベンチャー企業でできる事
ロジカルシンキングを身につけることで、あなたはITベンチャー企業で、例えば、以下のようなことができるようになるのです。
- プロジェクトやタスクの目的や目標を明確にし、達成するためのロードマップを作る。
- 問題や課題を分析し、原因や要因を特定し、優先順位を決める。
- 仮説やアイデアを立て、実験やテストを行い、結果やフィードバックを収集し、検証するときにも利用。
- 結論や解答を導き出し、根拠や証拠を示し、説得力や信頼性を高める。
- 結果や成果を評価し、改善点や次のアクションを考えます。
鍛える方法
ロジカルシンキングは、ITベンチャー企業での成功のための基本的な思考法です。ロジカルシンキングを鍛えることで、あなたは論理的な思考力を高めることができます。
ロジカルシンキングを鍛える方法は、日ごろから、業務でマインドマップのツールを利用して、ロジックツリー(Why,What,How)を使うことで上達をしていくでしょう。例えば資料をまとめなくてはいけないときには、ロジックツリーで事前にまとめ、ドキュメント作成アプリ(wordなど)で作成をするのが、質向上、納期短縮を実現できます。
また他には以下のようなものがあります。
- 論理的な文章や書籍を読み、その構造や流れを理解し、自分の言葉で要約したり、批判的に考えたりします。
- 論理的なゲームやパズルに挑戦し、そのルールや仕組みを理解し、解決策や戦略を考えます。
- 論理的な議論やディスカッションに参加し、自分の意見や主張を論理的に伝えたり、他者の意見や主張を論理的に評価したりします。
- 論理的な思考プロセスやツールを学び、その適用範囲や方法を理解し、実践します。例えば、ロジックツリー、フィッシュボーン図、SWOT分析などです。
クリティカルシンキング: 批判的分析と情報の評価
クリティカルシンキングとは、批判的な態度を持って、情報や主張を分析し、評価し、判断する思考法です。クリティカルシンキングでは、自分や他者の思考や信念に疑問を持ち、その根拠や論理性を検証し、その妥当性や信頼性を判断します。
ただ、このクリティカルシンキングは、議論の前提さえも疑うという特徴を持つので、日本人は暗黙の了解の風土があるため、とても難しいというのも現実です。組織の心理的安全性が保てないと、実行するのはとても困難です。また、議論が一見長くかかってしまうという感覚がありますが、前提などが間違っていて、やり直しをするよりもトータル的には時間が短くなります。
先ほどのロジカルシンキングで「伊藤さんは元気がない」が課題として、原因を探したのがロジックツリーでしたが、そもそもこの課題が課題でなかったらどうでしょうか?ロジカルシンキングで原因を探して、対策をしてもムダということになる。 伊藤さんが元気がないのは事実としても、仕事に対しては、影響はあるのか?影響がなければ、会社としても課題ではないかもしれません。事実きちんと仕事をこなしている。そして本人も「集中したら元気がないようにみられる」としたら? お分かりですね。「ムダ」です。(笑)
だから、クリティカルシンキングは重要なのです。
続いてクリティカルシンキングの特徴は、以下のようにまとめられます。
特徴
- 独立:自分の思考や判断に責任を持ち、他者や権威に依存しない。
- 論争:自分や他者の思考や主張に対して、反対や異論を持ち、議論や論証を行う。
- 懐疑:自分や他者の思考や主張に対して、疑いや検証を持ち、証拠や論理を求める。
- 公平:自分や他者の思考や主張に対して、偏見や先入観を持たず、公正に評価する。
- 開放:自分や他者の思考や主張に対して、閉鎖的や固執的でなく、変更や修正に対応する。
ITベンチャー企業でできる事
ITベンチャー企業においては、クリティカルシンキングは必要不可欠な思考法です。なぜなら、ITベンチャー企業は、常に新しい情報に触れる必要があるからです。そのためには、批判的な態度を持って、情報を分析し、評価し、判断する必要があります。クリティカルシンキングを身につけることで、あなたはITベンチャー企業で、以下のようなことができるようになるでしょう。
- 自分の思考や信念に対して、自己批判や自己検証を行い、その妥当性や信頼性を高めます。
- 他者の思考や主張に対して、批判的な質問や反論を行い、その妥当性や信頼性を評価できます。
- 情報の源泉や背景を調べ、その信頼性や偏りを判断できます。
- 情報の内容や形式を分析し、その論理性や説得力を判断できます。
- 情報の意味や価値を考え、その影響や結果を判断できます。
- 情報と結論の間の関係や整合性を考え、その一貫性や矛盾性を判断できます。
また、この思考を持てば、驚くかもしれませんが、ストレスがものすごく減るのです。
例えば、相手から批判を受けたときに、「この批判は客観的にみて正しいのか?」という視点を持つことができれば、冷静になることで、不合理な落ち込みを抑え、無視をしたりすることができます。よって、本当に考えるべき自分の課題と不要な課題を切り分けることが可能になるのです。
実は「認知行動療法」という、うつ病の治療に効果が確認されてる方法でも、同じようなことをしたりするのです。よってクリティカルシンキングはストレスが減るのです。ぜひ、マスターしたいものですね。
鍛える方法
クリティカルシンキングは、自分自身で鍛える事は可能です。自分の意見に対してあえて反対意見を自分で作り、盲目的に自分の意見に対して肯定をしないようにすることです。相手とコミュニケーションをする場合には、これを考えて話をすると会話スピードが落ちるので、会話の中であえて「反対の意見はないか」と相手と一緒に探るのはおすすめです。
クリティカルシンキングを鍛える方法は、以下のようなものがあります。
- 批判的な文章や書籍を読み、その内容や形式を分析し、自分の意見や評価を述べたり、批判的に考えたりします。常識と思っていることの逆を説明している本などは、自分の意見に合わないから読まないということではなく、あえて読んでみることをお勧めします。
- 批判的な議論やディスカッションに参加し、自分の意見や主張を批判的に伝えたり、他者の意見や主張を批判的に評価したりします。これは、要するにディベートですね。
ラテラルシンキング:新しいアイデアと解決案の創造
ラテラルシンキングとは、創造的な思考プロセスを用いて、新しいアイデアや解決策を生み出す思考法で水平思考とも言われます。ラテラルシンキングでは、既存の枠組みや常識にとらわれず、異なる角度や視点から問題や状況を見つめ、その可能性や潜在性を探ります。ラテラルシンキングの特徴は、以下のようにまとめられます。
特徴
- 発想:自分の思考や知識に制限されず、新しい発見や気づきを考えます。
- 挑戦:自分や他者の思考や主張に対して、挑戦や疑問を持ち、その変更や改善を考えます。
- 連想:自分や他者の思考や主張に対して、関連や類似を持ち、その組み合わせや拡張を考えます。
- 逆転:自分や他者の思考や主張に対して、逆や反対を持ち、その対比や対立を考えます。
- 偶発:自分や他者の思考や主張に対して、偶然や意外を持ち、その契機や効果を考えます。
ITベンチャー企業においては、ラテラルシンキングは重要な思考法です。ITベンチャー企業は、常に従来とは異なる新しいアイデアや解決策を生み出す必要があるからなのです。
ラテラルシンキングは、ロジカルシンキングと対比されることが多いのですが、どのようなイメージになるか見てみましょう。
ラテラルシンキングの基本は課題の前提を多面的に考えることとなります。それにより対策が容易になります。例えば、明日までに作成に時間がかかるレポートを出さなくてはいけない状態になったときに、水平思考があれば以下も考える事ができます。 ①明日の納期を伸ばす、②レポートがなぜ必要なのかの目的を見直し、レポート提出以外でなにかできないか考える、③似たような文献が過去になかったかを探す などです。ほとんどの人はロジカルシンキングを使い、「どうしたら間に合うか?」と考えるのではないでしょうか?
では、もっとわかりやすい例を説明しましょう。
エレベーターが遅くてイライラしたことは、誰でも日常的に起こることです。これをロジカルシンキングで考えると待ち時間を減らすために「いかにエレベーターを効率よく速く動かすか」と考えると思います。実際エレベーターメーカーはAIなどを搭載して待ち時間の短縮を目指して競争をしています。
ラテラルシンキングは、結局「人がイライラしない」ようにしたらよいと考え、待ち時間を他のものに注力させたらよいという考え方をします。よって、「エレベーターの外側扉を鏡にして身だしなみを整える時間にする」ということにしたら問題解決です。
ITベンチャー企業でできる事
ラテラルシンキングを身につけることで、あなたはITベンチャー企業で、以下のようなことができるようになります。
- 自分の思考や知識に満足せず、常に新しい発想や気づきが出来ます。
- 他者の思考や主張に同意せず、常に挑戦や疑問を持ち、その変更や改善を提案出来ます。
- 既存の思考や主張に囚われず、常に関連や類似を探し、その組み合わせや拡張を試むことが出来ます。
- 一般的な思考や主張に従わず、常に逆や反対を考え、その対比や対立を活用します。
鍛える方法
ラテラルシンキングは、ITベンチャー企業での成功のための必須な思考法です。周りの企業とは大きな差別化ができるからです。
ラテラルシンキングを鍛える方法は、以下のようなものがあります。
- 創造的な文章や書籍を読み、その内容や形式を楽しみ、自分のアイデアや解釈を考えたり、創造的に考えたりします。
- 創造的なゲームやパズルに挑戦し、その問題や状況を楽しみ、解決策や発想を考えます。
- 創造的な議論やディスカッションに参加し、自分のアイデアや解決策を創造的に伝えたり、他者のアイデアや解決策を創造的に評価したりします。
- 創造的な思考プロセスやツールを学び、その適用範囲や方法を理解し、実践します。例えば、オズボーンのチェックリスト法、SCAMPER、TRIZなどが有名です。
システムシンキング: 大局的視野でのリソースとプロセスの管理
システムシンキングとは、全体的な思考プロセスを用いて、複雑な現象や問題を理解し、解決し、改善する思考法です。システムシンキングでは、現象や問題を単独の要素や事象としてではなく、相互に関連する要素や事象の集合体として捉え、その構造や動態を把握します。多くの場合は、ロジカルシンキングで要素を出してシステムシンキングを使うのが良いでしょう。
特徴
システムシンキングの特徴は、以下のようにまとめられます。
- 全体性:自分や他者の思考や主張に対して、部分や局面にとらわれず、全体や背景を考えます。
- 相互作用:自分や他者の思考や主張に対して、単独や独立としてではなく、相互に影響し合うものとして考えます。
- フィードバック:自分や他者の思考や主張に対して、一方向や線形としてではなく、循環や非線形として考えます。
- 遅延:自分や他者の思考や主張に対して、即時や直接としてではなく、時間差や間接として考えます。
- 変化:自分や他者の思考や主張に対して、静的や安定としてではなく、動的や変動として考えます。
ITベンチャー企業においては、システムシンキングは欠かせない思考法になります。なぜなら、ITベンチャー企業は、複雑な現象や問題に対応する必要があるからです。また、VUCAの時代では、不確定要素が大変多く、この考え方ができないと、今後のビジネス展開は多くの企業は難しいことになるでしょう。
ここで、因果関係の図を簡単に説明しましょう。まず、商品の魅力が上がれば売上金額が上がり、売上金額が上がれば、商品開発費を投入できるようになり、商品開発費が上がれば、商品の魅力が上がり…という好循環が起こることを表しています。
実際は、商品開発費をあげても、商品の魅力は保証できないということもあります。しかしながら俯瞰すると、おおよそこのループ図が正しいと言えるでしょう。つまり、各要素は独立しているのではなく、関係があるということです。
売上金額をあげるためには、売り上げを上げるために、営業を強化するだけでは、ダメで、商品の魅力を向上するために、売り上げから開発予算確保を常に意識しないといけないということですね。
これを明確化することで、どのような「因果関係があり、どこに対して対策を打てばよいのか」がわかります。ここでは、図の詳細については触れませんが、概要を理解していただければ、OKです。
ITベンチャー企業でできる事
システムシンキングを身につけることで、あなたはITベンチャー企業で、以下のようなことができるようになります。
- 自分の思考や主張に対して、自己満足や自己中心的でなく、全体の利益や目的を考える。
- 他者の思考や主張に対して、対立や競争としてではなく、協力や協調として考える。
- 現象や問題の原因や結果を分析し、その構造やパターンを理解する。
- 現象や問題の影響や範囲を考え、そのシナリオや予測を作る。
- 現象や問題の解決や改善策を考え、その実行や評価を行う。
システムシンキングも、ITベンチャー企業での成功のための欠かせない思考法です。システムシンキングを鍛えることで、単純な原因に飛びつくことがなく、深い洞察が結果的にできるようになります。
鍛える方法
ロジカルシンキングは、仕事をする上でいつも使うスキルとなりますが、これからは、出てきた要素をシステムシンキングを使って因果ループ図も合わせて考えていくと仕事をしながら鍛えていくことができます。そして、システムシンキングを鍛える方法は、以下のようなものもあります。
- 全体的な文章や書籍を読み、その内容や背景を理解し、因果関係より自分の見解や提案を考えたりします。
- 全体的なゲームやパズルに挑戦し、その問題や状況を理解し、解決策や戦略を考えます。きっと因果関係を考える事なしに、解決できないことがわかります。
- 全体的な思考プロセスやツールを学び、その適用範囲や方法を理解し、実践します。例えば、システムダイアグラム、アイスバーグモデル、ストック・フロー図などです。
システムシンキングは、カルテットシンキングの四つ目の思考法です。システムシンキングを身につけることで、あなたはITベンチャー企業で、大局的視野と因果関係プロセスの理解ができ、最終的な対策を作ることが出来るようになります。
これで、カルテットシンキングの構成要素である4つの思考法の紹介は終わりです。しかし、カルテットシンキングは、単に4つの思考法を個別に使うことではありません。カルテットシンキングの本質は、4つの思考法を統合して使うことです。4つの思考法を統合することで、カルテットシンキングはどのように総合的な思考力を高めるのでしょうか?続けて説明をします。
思考法の統合: カルテットシンキングで出来る事
カルテットシンキングは、ロジカルシンキング、クリティカルシンキング、ラテラルシンキング、システムシンキングの4つの思考法を統合して使うことで、総合的な思考力を高め成果を出す方法です。
ITベンチャー企業でできる事
カルテットシンキングを実践することで、あなたはITベンチャー企業で、以下のようなことができるようになります。
- ロジカルシンキングを使って、論理と根拠に基づく意思決定や問題解決を行います。
- クリティカルシンキングを使って、批判的な分析と情報の評価を行います。
- ラテラルシンキングを使って、創造性と問題解決のための革新的アプローチを行います。
- システムシンキングを使って、大局的視野でのリソースとプロセスの管理を行います。
- 4つの思考法を組み合わせて、総合的な視点を形成し、効果的な思考や行動を行います。
当然ですが、カルテットシンキングを勉強するだけでは、ITベンチャー企業での成功は保証されません。なぜなら、カルテットシンキングは、あくまで思考法であって、思考内容や思考結果ではないからです。カルテットシンキングを勉強し身につけたとしても、それを実践するかどうかは、あなた次第なのです。
それでは、カルテットシンキングを実践するためには、どうすればいいのでしょうか?
実践場面: カルテットシンキングの活用
カルテットシンキングを実践するとは、どういうことでしょうか?それは、カルテットシンキングを日常業務に組み込み、具体的な課題やチャンスに対応することです。カルテットシンキングを実践することで、あなたはITベンチャー企業で、以下のようなことができるようになります。
戦略立案とリスク管理
ITベンチャー企業は、自社のビジョンやミッションに沿ったビジネスモデルを立案し、実行し、評価する必要があります。また、新しいビジネスモデルがゆえに、様々なリスクに直面する可能性があります。そのためには、カルテットシンキングを使って、以下のようなことを行っていきましょう。
- ロジカルシンキングを使って、自社の強みや弱み、市場の機会や脅威を分析し、SWOT分析を行います。
- クリティカルシンキングを使って、自社の目標や方針、競合他社の戦略や行動を評価し、ポジショニングを行います。
- ラテラルシンキングを使って、自社の製品やサービス、市場のニーズやトレンドを考え、ブルーオーシャン戦略を考えます。
- システムシンキングを使って、自社のリソースやプロセス、市場の変化や影響を考え、バランススコアカードを実行します。
日々の業務においてのカルテットシンキングの使用例
日々の業務においても、カルテットシンキングは、活用できます。様々な課題やチャンスに活用しましょう。
- ロジカルシンキングを使って、プロジェクトやタスクの目的や目標を明確にし、達成するためのロードマップを作ります。
- クリティカルシンキングを使って、プロジェクトやタスクの進捗や成果を検証し、改善点や次のアクションを考えます。
- ラテラルシンキングを使って、プロジェクトやタスクの問題や課題を発見し、創造的な解決策や提案を考えます。
- システムシンキングを使って、プロジェクトやタスクの影響や範囲を把握し、効率的なリソースやプロセスの管理を行います。
上記のようにさまざまな場面で使うことができます。また別の視点から、活用例を表で簡単にまとめましたので、これもご覧ください。
項目 | 使用場面 | 目的と効果 | 関連する業務例 |
---|---|---|---|
ロジカルシンキング (Logical Thinking) |
?
データ駆動の意思決定、プロジェクト管理、問題解析? |
?
合理的で効率的な解決策の提供? |
?
プロジェクト計画、KPI分析、パフォーマンス評価 |
クリティカルシンキング (Critical Thinking) |
?
リスク評価、戦略的意思決定、情報の真偽確認? |
?
より深い洞察と偏見の排除? |
?
市場調査、競合分析、品質保証? |
?ラテラルシンキング (Lateral Thinking) |
?
イノベーション発掘、新製品開発、マーケティング戦略? |
?
創造的なアイデアの生成と新しい解決策の探索? |
?
ブレインストーミング、製品デザイン、キャンペーン企画? |
システムシンキング (System Thinking) |
?
組織全体の戦略策定、プロセス最適化、リソース管理? |
?
全体像の理解と持続可能な改善? |
?
組織構造の再評価、長期的ビジョンの策定、リソース配分? |
参考図書
参考図書はたくさんあるのですが、ここでは厳選して、各思考スキルで初めに手を取ったほうが良いと思われる本を1冊ずつ紹介します。
ロジカルシンキング
「ロジカルシンキング 論理的な思考と構成のスキル」ー照屋 華子、岡田 恵子
いわゆる名著です。筆者はこの本をボロボロになるまで、読んでは実行し読んでは実行しを繰り返し行ってきました。MECE, So What?、Why Soなど基本的なことをキチンと教えてくれます。これを知っているといつの間にか日常の会話も違ってきます。
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クリティカルシンキング
「実践型クリティカルシンキング」ー佐々木裕子
実践を中心として、説明が平易な文章で書かれています。ゴール設定も重要視されており、コーチングのGROWモデルにも通ずるところがあります。著者は「ズームイン」「ズームアウト」する力を鍛える3つの質問で「なんで?」、「ホント?」、「具体的には?」というクリティカルシンキングの基本の質問を重要視しているところも、日常的に使いやすく入りやすいです。
ラテラルシンキング
「ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門」ー木村尚義
本当に読みやすい! またタイトルにもそそられます。例がたくさんあるので、このような思考ができたら、本当にいいだろうなという気にさせる本です。また本末には、腕試しのクイズがあるので、これも楽しいです。
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システムシンキング
「実践システム・シンキング 論理思考を超える問題解決のスキル」ー湊宣明
システムシンキング(思考)は、MITで必ず勉強することになるらしいのですが、単体で説明している書籍が少ないです。またこのシステムシンキングに不随している書籍が難解なものが多いです。しかし、この本は、入門書としてはわかりやすく、特に4章は実践編として物語として、一緒に問題を解いていくので、理解が深まることは間違いありません。
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まとめ
あなたは、この記事を読んで、カルテットシンキングについて、興味を持ち、学びたい、そして、実践したいと思いましたか?
もし、そうだとしたら、この記事は、あなたにとって、有益なものになったと言えるでしょう。また、AliveCastでは、実際にこの思考スキルを活用して、ビジネスモデルを展開しています。実際に使っているというのは、実務に役に立つ証拠と言えるでしょう。ぜひ、勉強し活用をしてみてください。
この記事へのあなたのご意見やご感想をお聞かせください。あなたのフィードバックは、私たちの記事の質を向上させるための貴重なものです。
また、AliveCastでは、記事のご要望を受け付けています。どのような内容を記事にして欲しいのかも遠慮なく、お伝えください。
この記事を読んでくださり、ありがとうございました。カルテットシンキングを身につけて、ITベンチャー企業で輝くことを、心から応援しています。